美女と吸血鬼 #2
#2「事の発端」
カイル「...」
カイル「ん...」
カイル「う~ん...」
カイル「...!?」
カイル「(...そっか...夕べに家に侵入して、それから...)」
カイル「(記憶が曖昧だ...とにかく状況を...)」
カイル「...て、えっ!??」
カイル「俺の服どこいった!?」
カイル「か...勘弁してくれよ...このままじゃ動けねえじゃねえか...」
カイル「(...こうなっちまったのもすべてあの事が発端だ)」
時は昨日の夜に遡る...
ストラウド4世「カイルよ、日々順調に力をつけているようだな」
ストラウド4世「次期マスターヴァンパイア後継者に期待している私も誇らしい」
カイル「...ありがとうございます」
ストラウド4世「...ただひとつだけ気になっていることがあるのだが...」
カイル「なんでしょうか?」
ストラウド4世「なぜ君は女性を標的にしないんだ??」
カイル「...!?」
カイル「え...いえそれは...その...ゴニョゴニョ」
ストラウド4世「なんかゴニョゴニョ言ってるね」
レジナルド「ストラウド様、こいつは吸血鬼界でも女性が苦手なことで有名です」
ストラウド4世「え、そうなの?」
レジナルド「ええ、ターゲットはほぼ男性に絞っています」
レジナルド「そんな女性も相手にできない奴が今後マスターヴァンパイアを名乗るっていうのは、私はどうかと思いますがね?」
カイル「...」
ストラウド4世「まあ確かにレジナルドが言っていることは正論だな」
ストラウド4世「ではカイルよ、君に指令を与える」
ストラウド4世「今夜、女性を襲ってこい」
カイル「えっ...」
ストラウド4世「手段は問わない。君のやり方でいいからとにかく人間の女性の血を吸ってこい」
ストラウド4世「君ほどの実力ならやること自体は容易いはずだ。あとはその苦手意識をどう克服するかだ」
ストラウド4世「期待しているぞ」
...
カイル「(...考えただけで胃が痛くなってきた...)」
カイル「(とにかくこの家から抜け出さなければ...)」
サヤカ「もうミアったら、電話しても全然出ない!!また遅くまで寝てるのね!」
サヤカ「今日こそはガツンと言ってやるんだから!!」
ガチャ...
カイル「なかなか洒落た家に住んでるんだな...」
カイル「...んっ?」
サヤカ「...」
カイル「⁉え...いやっ...その...」
サヤカ「ぎっ...」
サヤカ「ぎぃやぁぁあぁあ!!!」
どすっ!ボゴッ!!
カイル「ひっでぶ!!」
To be continued...