美女と吸血鬼 #5
#5「興味と好意」
吸血鬼の館は今日も賑やか
パイプオルガンの練習を自発的に始めるカイル。しかし、
これはグランドマスターになるための訓練。
そして己を鍛えるため日課である身体づくりに励むカイル。
運動を終えてリラックスしていると、ある人物から電話が...
カイル「...もしもし」
ミア「あ!出てくれた~!✨」
ミア「ねえねえカイル!今日の夜一緒にレストラン行こう!」
カイル「な...急だな...ちょっと考えさせてくr」
ミア「Magnolia Promenadeのビストロ集合ね♪ きゃ~楽しみ!よろしく😘」
カイル「ちょ...」
ガチャ...ツー...
カイル「...」
血と友情の契約を前々回果たしたカイルは、友達として、ミアと電話番号の交換していたのであった...
そしてその日の夜...
カイル「...おい、お前一体どういうつもりだ?何を企んでる?」
ミア「...ヴァンパイア用の料理ってあるのかしら...」
カイル「...話聞いてるのか...??」
ミア「聞いてるよ!急に連れ出しちゃってごめんなさい...今日は私のおごりだから安心してね💕」
カイル「そういうことじゃねえよ...」
カイル「なぜ俺に構う?なんで吸血鬼に関わろうとするんだ??」
ミア「だって...あなたのこと好きなんだもん...///」
カイル「はあ!?」
ミア「あ、違う違う!ヴァンパイアとして好きってことよ?」
カイル「ま...紛らわしいんだよお前...」
カイル「...悪いことは言わない、吸血鬼に関わるのはやめた方がいい。今この瞬間だってお前くらいの人間の娘なら、彼氏作って仲良く過ごす方がよっぽど楽しいだろうに...」
ミア「...」
ミア「いたの...ついこの間までは...ね」
カイル「...??」
ミア「大学時代にね、私のことを本気で愛してくれた彼氏がいたんだ。...でも、大学卒業を境にぱったり連絡が取れなくなっちゃったの...ほかの大学の友達に聞いても知らないみたいで...」
カイル「...悪いこと聞いちまったな...すまない」
ミア「ううん、気にしないで。でも...」
ミア「貴方って本当に優しいヴァンパイアさんなんだね」
カイル「え...」
ミア「私の強引なお誘いにも来てくれたし、話す時にも必死に言葉を選んで話してくれてるよね。人間でも、そんな人はなかなかいないわ...」
ミア「...私はあった瞬間からなんとなく、あなたの優しさに気付いていたのかもしれない」
ミア「私、気になるの。ヴァンパイアとして、貴方のことが」
ミア「もっとお話して、交流を通して、貴方のこともっと知りたい...」
カイル「...」
ミア「だめ...かな..??」
カイル「え!?...いや、えっと...その...」
店員「おまたせしました~!注文伺いまっす」
ミア「あ!えっと、カルボナーラと、あとヴァンパイアが好きそうな食べ物ってあります?
彼がヴァンパイア目指している系男子なんですけど、」
店員「...なんすかそれ...??」
店員「え...てかお連れ様、湯気出てません??」
ミア「え...ちょっとカイル??...え、やだちょっとカイルってば!!」
...
...
To be continued...